「ホワイトアウト」の真保裕一の新刊「真夜中の神話」について


この作品は、もしかして初めて、真保裕一氏が海外を舞台に展開した作品かもしれません。
また、この作品には、不思議な力でキリストが目の見えない人など不治の病の人の傷を癒したように、瀕死の重傷をおった人たちの傷を数週間で治した少女が登場しますが、この謎に迫ることにより、キリストや仏陀らのいわゆる神と呼ばれる人達の存在、彼らに何故あのような奇跡ができたのかという謎にも迫っています。

真夜中の神話
真夜中の神話
真保 裕一

評価:★★★星半分☆





内容は、ほとんど忘れましたが、ザックと説明すると前述の不思議な力を持った少女の力を利用しようとする2,3のグループが、飛行機事故でその力によって傷が癒された動物学者である主人公を付け狙って最終的には、その少女を奪おうと暗躍する物語で、その過程でドラキュラ伝説がかかわってくる。


本書は、批評や評判が悪いらしいが、特に科学的記述、科学的記述に関しては、バイオ研究者という過去を持ち、科学的に物事を捉え、考える事ができると自負する僕にとっても十分、説得力があり、神と呼ばれる人達が引き起こした奇跡へのアプローチも、“それだけではないだろう”とは思うのだが、一応の仮説として面白かったです。





全般的に日本の読者は、科学的記述を嫌うのであるが、この事は、鈴木光司の「リング」は広く読まれているらしいのだが、続編の続編として提示された「ループ」はあまりというかほとんど読まれていないように、今後もエンターテナー作家を始めとする日本の作家にもっとチャレンジしていただきたい分野である。

なぜなら、我々の日常生活、TV等にも科学が侵食し、日本の科学者は、社会的発言をしないからである。
勿論、科学も大きな一つの考え方、思想だとは思っているのだが。
もはや、科学抜きに現代生活は考えられない。

僕は本書を高く評価したい一人である。





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