最も歴史ある週刊文春2007ミステリーベスト10 国内部門 発表!!

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今年は、国内、海外ともに最後まで順位の読めないデットヒートだったそうです。


1.女王国の城     163
 有栖川有栖      東京創元社

『双頭の悪魔』から15年、「江神シリーズ」の最新作がついに登場
<ストーリー>

英都大学推理小説研究会に所属する学生たちが離れ小島の巨大な城のような新興宗教の本部で、宗教団体の幹部らと信者である住民が協力して町全体に閉じ込め、外部と連絡が取れない閉鎖状況に置かれ、そこで次々に殺人が起こるという趣向のミステリ。
なぜ住民や宗教団体の幹部らが、学生らを閉じ込めたかという理由自体が大きな謎になっている。

著者・有栖川有栖は、毎回、クローズドサークルをテーマに舞台を選んでいるそうです。
このシリーズは、思う存分、犯人当て小説を書こうと思っているそうなので犯人と探偵が個人対個人で頭脳戦をするのが醍醐味だそうです。

2.楽園        154
 宮部みゆき      文藝春秋

前畑滋子が挑む待望の『模倣犯』続編!
<ストーリー>

『模倣犯』事件から9年後、あのフリーライター前畑滋子は、知人から紹介された荻谷敏子から奇妙な話を聞く。彼女の事故で死んだ息子・等が未来の事件現場を予知するような絵を残していたというのだ。
その絵には屋根に風見鶏のついた絵が描かれていた。
その家は一月前に家事で焼失していた。そして焼け跡から少女の遺体が発見されていた。
敏子に等のほかの絵を見せてもらうが、その中に『模倣犯』事件の現場を描いたらしい絵を発見。
前畑滋子は過去を払拭するためにも調査を進める。

前作とは一転、SF的な趣向を生かし、埋もれた犯罪を市井の人間ドラマと絡めて浮き彫りにしてみせた、著者・宮部みゆきの18番の現代ミステリー。

推薦者らからは、癒しの物語とも読めるSF的趣向も交えた宮部みゆきの最高傑作と語られています。

3.警官の血       110
 佐々木譲       新潮社

三世代に亘る警官一家の苦悩と矜持を描ききった警察小説巨編
<ストーリー>

帝銀事件が世間を騒がせていた昭和二十三年、安城政治は警官となり、上野警察署に配属。
上野で発生した男娼殺害事件と国鉄職員殺害事件に関連があるらしいと気づいたが、勤務する天王寺駐在所近くの5重塔が炎上した夜、謎の転落死を遂げた。

昭和四十二年、清二の息子民雄は、持ち場放棄の汚名を着せられた父の名誉を挽回しようと警察官の道を選んだ。
父親同様制服警官になることを望んでいた彼だったが、北海道大学の過激派への潜入捜査を命じられ、その結果、神経を病む。
念願の駐在所勤務となった彼は、父の死の真相をつかみかけた矢先、悲運の最期を遂げる。

そして、民雄の息子・和也は安城家で人目の警官となる。
彼が、ついにたどり着いた祖父と父に隠されていた衝撃的な真実とは?

三代に亘る警官一家の生き方を通して、戦後から現在に至る日本の歴史を畢生の大作。 推薦者らは、日本警察の光と闇も浮き彫りにした著者・佐々木譲の渾身の大作としている。

<評者の声>
「日本警察の光と闇をも浮き彫りにした佐々木譲渾身の大作」

佐々木譲氏が好きで影響を受けた本・映画
スチュワート・ウッズの名作『警察署長 (ハヤカワ文庫NV)
シューヴァル&ヴァールー 『笑う警官 (角川文庫 赤 520-2)
イヤー・オブ・ザ・ドラゴン

僕のレビューは、コチラ
ミステリーが好き・・・ | 「このミステリーがすごい」の1位に輝いた『警官の血』、読了、感想など

4.赤朽葉家(あかくちばけ)の伝説  107
 桜庭一樹       東京創元社

女系の旧家三代の軌跡をエンタテイメント手法を駆使して書かれた第六十回日本推理作家協会賞長編賞受賞作
<ストーリー>

第二次大戦終戦後間もなく”辺境の人”の娘として生まれた万葉は鳥取県西部の紅緑村に置き去りにされ、以来養父母の元で育つ。
万葉は小さい頃から千里眼を発揮していたが、やがて旧家赤朽葉家の女当主タツに見初められ、二十歳の時に赤葉家に嫁ぐことになる。

一九六四年夏、万葉は長男の泪を出産するが、そのとき息子が若くして死ぬこと幻視してしまう。

一九八九年に万葉の孫娘、本書の語り手でもある瞳子は、これといった取り柄もなく育つことに・・・

5.サクリファイス    93
 近藤史恵       新潮社

自転車ロードレースの世界をモチーフにした青春ミステリーの傑作
<ストーリー>

ロードレースチーム「チー・オッジ」の若手選手・白石誓は、エースを勝たせるめに伴走するアシスタントしての役目を務めている。
彼はかつて、幼馴染の初野香乃と恋仲だったが、彼女に別れを告げられたことが精神的な精神的な傷となっている。

一方、「チーム・オッジ」のエース・石尾豪には、自分の座を脅かす若手を容赦なく潰すという黒い噂があった。
あるレースで、白石は優勝のチャンスを掴みかけるが、石尾を勝たせる道を選ぶ。だが、このレースでの彼の活躍ぶりに注目したスペインの強豪チームに誘われ、海外への活躍の道が開ける。

そんな白石の前に、初恋の相手・香乃が現れる。彼女は、現在、石尾のせいで車椅子生活を余技されている引退したと噂される元選手・袴田と交際していた。
袴田は、本当に石尾の犠牲になったのか?白石が疑惑をもてあますうち、ついにレースの最中に惨事が発生する・・・結末のドラマは、二転三転する。

6.首無の如き祟るもの  80
 三津田信三      原書房

<ストーリー>
戦国時代に斬首された武将の姫と、江戸時代に夫に殺された女が秘守一族に祟りをなして来たため、一族は二人を「淡首様」と読んで祀っている。
太平洋戦争中、その淡首様の祟りを彷彿とさせるような惨劇が起こる。

一守家の長女・妃女子が井戸の中から首無死体となって発見されたのだ。

それから十年後、妃女子の双子の兄・長寿郎は、親族の三人の娘野中から花嫁を選ぶことになった。
ところがその儀式である「婚舎の集い」の最中、花嫁候補の一人が、またしても無残な首なし死体となって発見される。
さらに、第二、第三の首なし死体が・・・

7.インシテミル     73
 米澤穂信       文藝春秋

ミステリー界の未来を担う若手作家の新境地
<ストーリー>

女にモテるには車がいる、車を買うには金がいる--そんな理由で割のいいバイトを探していた大学生・結城理久彦は、コンビニで知り合った須和名和子から、バイト探しに関する相談を持ち掛けられた。
彼らは、情報誌で時給十一万二千円という破格なしごとを見つける。




外部から隔離された状態で、ある人文科学的実験の被験者となる仕事だった。
応募した彼らに待っていた仕事とは、七日間、1分1秒の例外もなく観察されるというもので、どんな理由があっても途中退場は許されないという。

そして実験施設「暗鬼館」に入って、彼らは実験の本当の意図を知らされる。
人を殺したり殺されたりした場合、より多くの報酬を得られるというのだ。

8.悪人         72
 吉田修一       朝日新聞社

『パレード』(山本周五郎賞受賞)『日曜日たち』で抜群のストーリーテラーぶりを発揮した吉田修一の朝日新聞の「今年の文壇を振り返って」にも取り上げられた会心作

<ストーリー>
二〇〇二年一月六日、長崎市郊外に住む若い土木作業員が、福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃を絞殺した容疑で長崎県警に逮捕された。

過去、佳乃は出会い系サイトで知り合った土木作業員・清水祐一とデートをしていた。
それが事件の始まりだった。
いったい、二人に何があったのか?

物語は時間をさかのぼり、加害者と被害者、それぞれの家族親戚や友人、会社の同僚や出会い系サイトで知り合った男たちを丹念に追いながら。事件の全体像を立体的に見せていく。

推薦者から
「結末までスリリングに引っ張る」 (中条省平)
「罪とは、救済とは何なのか」

9.果断―隠蔽捜査2   57
 今野敏        新潮社

第27回吉川英治文学新人賞を受賞した『隠蔽捜査』に続くシリーズ第二弾
<ストーリー>

警察庁キャリアだった竜崎伸也は息子の不祥事から大森署の署長に左遷されられた。
そんな折、大森署館内で拳銃を所持した強盗犯による立てこもり事件が発生。
現場では、警視庁捜査一課特殊班SITと警備部が組織する突入部隊SATの主導権争いが起きていた。

やがて銃声を耳にした竜崎は、SATに突入を下命、銃撃戦の末犯人は射殺、人質は保護された。

事件は無事解決したかに見えたが、マスコミによる思わぬ報道によって竜崎は窮地に立たされるはめになった。

10.密室キングダム   55
 柄刀一        光文社

<ストーリー>
一九八八年夏、札幌。
右腕の麻痺のために引退していたマジシャン・吝(やぶさか)一郎の復帰講演が行われようとしていた。
脱出するマジックの最中、マイクを通じて聞こえる彼の声が異変が生じた。

驚いて駆けつけた人々が見たものは、ドラキュラさながら、棺の中で心臓に杭を打ち込まれて死んでいる一郎の姿だった。
しかも現場は、棺のみならず部屋も施錠され、廊下では新聞記者たちが見張っていたという三種の密室状態。

一郎からマジックを教わっていた若者、南美希風は、この密室の謎を解いていく。
やがて、吝家の過去を知る西上キヌという老女が変死を遂げる。
次々と密室殺人事件を起こす犯人と、南美希風の頭脳戦の行方は?


<総評より>
ベストテン常連作家よりも、その次に続く中堅・新鋭クラスの勢いが目立った年だった。
作家の知名度よりも作品単位の評価が重視された投票結果だった。
傾向として本格ミステリと警察小説の二極が覇を競ったといえる。
本格
有栖川有栖が堂々の1位。
近藤史恵、三津田信三、柄刀一ら「もっと話題になってもいいのに」という印象が強かった実力派が、ようやく注目を集めた。
『インシテミル』で新境地を見せた米澤穂信が、若手の注目株として今後のミステリー界の台風の目となるかも。
警察小説
佐々木譲の『警官の血』が3位。
今野敏の『果断 隠密捜査2』は、話題になった前作を凌ぐ出来映えで支持を集めた。
黒川博行『悪果』なども今年のこのジャンルの収穫だろう。

宮部みゆきが不動の存在感を示した一方、ライトノベル出身の桜庭一樹は、『赤朽葉家の伝説』『私の男』で新時代の最重要作家の座を掴んだ。
また、純文学作家のイメージが強かった吉田修一が、社会派色の強い『悪人』によってミステリーファンからも評価された。
時代ミステリーでは、松井今朝子が直木賞に輝いたことを特筆したい。

今年、惜しくも亡くなった藤原伊織の『名残り火』は16位。



<アッシュより一言>
このミスよりも、どちらかというと週刊文春の方は、エンターテイメント色の強い作品が上位に選ばれることが多いようです。
例えば、現在、上映中の『犯人に告ぐ』など。
宮部みゆきの作品が、文春では、2位でしたが、このミスでは、もっと下位に位置しているのを見てもそれは明らかでしょう。
どちらの方を参照するかは、あなた次第です。
また、必ずしも1位の作品が、自分が面白いと思う訳でもありません。

それから、『ALWAYS 3丁目の夕日』の影響でしょうか、それとも、せちがらい今の時代への反発でしょうか。
昭和の時代を背景にした作品が多いように見受けられました。

個人的には、このミスで1位だった『警官の血』と今までベスト10の常連でしたが、全く興味がなかった有栖川有栖の『女王国の城』のストーリーが面白そうなので読んでみたいと思っています。

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  1. トラと出会いさん、こんばんは~^^です。
    お世辞でしょうが大変、嬉しいです。
    更新は、中々できませんが、なるたけ頑張ります。
    コメント、ありがとうございました^^

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