「ミステリが読みたい!」2010年ミステリ・ベスト10発表! 海外篇


2010年の今年も残すところ、カレンダー1枚となり、残す1ヶ月となりました。
皆さんにとって、2010年の今年はどんな年だったでしょうか。
そして、年末といえば恒例のミステリー・ベスト10の発表ですネ。
数多くある恒例のミステリー・ベスト10発表の中で一番早い発売の「ミステリが読みたい! 2011年版
」(ミステリマガジン編集部編、早川書房)を、今回は取り上げます。

選考手順は、ミステリマガジン編集部が信頼できる「ミステリのプロ」と呼ぶ人たちに4つの基準(ストーリー、サプライズ、キャラクター、文体)で点数をつけてもらい、ベスト10を選出しています。
この「ミステリが読みたい!2011年版」(ミステリマガジン編集部編、早川書房)では、「このミステリーがすごい!2011年版」(宝島社)や週刊文春による「2010ミステリーベスト10」とは対象となる作品の刊行年月日が、2009年10月1日~2010年9月末日で若干異なっているので、「このミステリーがすごい!2011年版」(宝島社)や週刊文春による「2010ミステリーベスト10」に選出されていない又は昨年、選出された作品が、「ミステリが読みたい!2011年版」(ミステリマガジン編集部編、早川書房)に選出されている場合があります。

また、「ミステリが読みたい! 2011年版
」(ミステリマガジン編集部編、早川書房)ではサスペンス、ハードボイルド、ノワール、警察小説などなど、ジャンル別ベスト5を、国内篇、海外篇とそれぞれ発表しており、それぞれのジャンルに興味がある人に取っ付き易い趣向が施されています。
また、第2特集として「ゼロ年代ミステリ、ベスト・ランキング」を、国内篇、海外篇ともに発表しております。

さて、御託はこれくらいにして、早速、2010年の話題のミステリベスト10ガイド、海外篇を発表いたします。



1.『ラスト・チャイルド』 ジョン・ハート 340点

<ストーリー>
早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞最優秀賞スリラー賞二冠。

少年ジョニーの人生はある事件を境に一変した。優しい両親と瓜二つのふたごの妹アリッサと平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母は薬物に溺れるように……。少年の家族は完全に崩壊した。だが彼はくじけない。ただひたすら家族の再生を信じ、親友と共に妹の行方を探し続ける。





2.『ノンストップ!』 サイモン・カーニック  292点

<ストーリー>
開巻16行目で物語はフルスピードに達する!

謎の勢力に突如追われはじめた平凡な男。走れ、走れ、走れ、生き延びるために! その速度、ディーヴァー超えの全力疾走サスペンス
電話の向こうで親友が殺された。死に際に僕の住所を殺人者に告げて。その瞬間から僕は謎の集団に追われはじめた。逃げろ! だが妻はオフィスに血痕を残して消え、警察は無実の殺人で僕を追う。走れ、逃げろ、妻子を救え! 平凡な営業マンの決死の疾走24時間。イギリスで売上40万部、サスペンス史上最速の体感速度を体験せよ。

3.『エコー・パーク』 マイクル・コナリー 282点

<ストーリー>
ボッシュ・シリーズ最高傑作!
殺人鬼は不敵に告白する
司法取引で明かされた衝撃の未解決事件

ロサンジェルスのエコー・パーク地区で、女性2人のバラバラ死体を車に乗せていた男が逮捕された。容疑者は司法取引を申し出て、死刑免除を条件に過去9件の殺人も自供するという。男の口から語られるおぞましき犯罪。その中に未解決事件班のボッシュが長年追い続ける、若い女性の失踪事件も含まれていた。

警察小説の最高峰「ボッシュ・シリーズ」
ハリー・ボッシュは、ミステリ界の巨匠マイクル・コナリーが生み出した屈指のキャラクター。職業はロサンジェルス市警刑事で、ロスから凶悪殺人犯を減らし、被害者の無念を代弁することを「使命」と任じている。その性格は狷介で直情径行。妥協を許さず、上に媚びず、おのれの信念のためには、上司であれ同僚であれ恋人であれ軋轢を厭わない。他人と馴れあうことを潔しとしない一匹狼的人間である。――<訳者あとがきより摘記>

4.『陸軍士官学校の死』 ルイス・ベイヤード  281点

<ストーリー>
引退した名警官ガス・ランダーは、ウエストポイント陸軍士官学校のセアー校長に呼び出され、内密に処理したい事件の捜査を依頼される。同校の士官候補生の首吊り死体から、何者かが心臓をくり抜き持ち去ったというのだ。捜査の過程でランダーは、ひとりの年若い協力者を得る。士官候補生一年の彼は青白い顔の夢想家で、名をエドガー・アラン・ポオといった――青年時代の文豪ポオを探偵役に迎えた、詩情豊かな傑作謎解きミステリ。

5.「ファージング」三部作 ジョー・ウォルトン  275点

<ストーリー>
●川出正樹氏推薦――「英国人の血に流れる不屈の闘志。誇りを胸に強大な”内なる敵”に立ち向かう人々を活写した傑作大河娯楽小説」
●法月綸太郎氏推薦――「クリスティからル・カレまで、英国ミステリ最上級の興奮と感動がいま甦る!」





1949 年、副総統ルドルフ・ヘスの飛来を契機に、ナチスと手を結ぶ道を選んだイギリス。和平へとこの国を導いた政治派閥「ファージング・セット」は、国家権力の中枢にあった。派閥の中心人物の邸宅でパーティーが催された翌朝、下院議員の変死体が発見される。捜査にのり出したスコットランドヤードのカーマイケル警部補だが──。傑作歴史改変エンターテインメント三部作、開幕。訳者あとがき=茂木健

6.『卵をめぐる祖父の戦争』 デイヴィッド・ベニオフ 261点

<ストーリー>
全米30万部のベストセラーを記録! 戦争の愚かさと、逆境に抗ってたくましく生きる若者たちの友情と冒険を描く傑作歴史エンタテインメントの大傑作

「ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」作家のデイヴィッドは、祖父のレフが戦時下に体験した冒険を取材していた。ときは一九四二年、十七歳の祖父はナチスドイツ包囲下のレニングラードに暮らしていた。軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された彼は、饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索に従事することに。だが、この飢餓の最中、一体どこに卵なんて?

7.『音もなく少女は』 ボストン・テラン 233点

<ストーリー>
「このミス」第1位の天才が放つ哀切の傑作

運命を切り開くには銃をとるしかない。荒んだ街に全てを奪われ、耳の聞こえぬ少女は心を決めた──悲痛きわまる慟哭の傑作
貧困家庭に生まれた耳の聴こえない娘イヴ。暴君のような父親のもとでの生活から彼女を救ったのは孤高の女フラン。だが運命は非情で……。いや、本書の美点はあらすじでは伝わらない。ここにあるのは悲しみと不運に甘んじることをよしとせぬ女たちの凛々しい姿だ。静かに、熱く、大いなる感動をもたらす傑作。 解説・北上次郎

8.『沼地の記憶』 トマス・H・クック 222点

<ストーリー>
「記憶シリーズ」の哀切、再び!

悪名高き殺人鬼を父に持つ教え子のために、過去の事件を調査しはじめた教師がたどりついたのは、あまりに痛ましい結末だった

教え子エディが悪名高き殺人犯の息子だと知ったとき、悲劇の種はまかれたのだ。若き高校教師だった私はエディとともに、問題の殺人を調査しはじめた。それが痛ましい悲劇をもたらすとは夢にも思わずに。名匠が送り出した犯罪文学の新たなる傑作。あまりに悲しく、読む者の心を震わせる。巻末にクックへのインタビューを収録。

9.『ツーリスト 沈みゆく帝国のスパイ』 オレン・スタインハウアー 208点

<ストーリー>
ジョージ・クルーニー映画化決定! 不確かな新世界秩序の下で策動する諜報機関員の活躍と苦悩を描く、新世紀スパイ・スリラー。

「ツーリスト」それは、CIAがアメリカの覇権維持を目的に世界中に放った凄腕のエージェント。過去も、決まった名もたない者たち。元ツーリストのミロは現役を退き、妻子と暮らしていた。だが、機密漏洩が疑われる親友の調査を命じられ、最前線に舞い戻る。親友の無罪を信じながらも、彼は監視を開始するのだった。





10.『ベルファストの12人の亡霊』 スチュアート・ネヴィル 207点

<ストーリー>
殺し屋の贖いの旅は続く――
未だ書かれたことのない物語がここに!
三橋暁氏(ミステリ・コラムニスト)
ロサンゼルス・タイムズ・ブックプライズ受賞作!!
アンソニー賞、バリー賞、マカヴィティ賞ノミネート!

かつて北アイルランド共和派のテロ実行役として恐れられたフィーガンは、和平合意後、酒に溺れる日々を送っていた。彼を悩ませるのは、常につきまとって離れない12人の亡霊。すべてのテロ犠牲者だった。その苦しみから逃れるため、フィーガンは亡霊たちが指差すままに、テロ工作の指令を出した昔の指導者や仲間をひとり、またひとりと殺していくしかなかった。彼の不可解な連続殺人が、危うく保たれていた各勢力の均衡に大きな亀裂を生じさせることに!

各ストーリーは、各出版社のHPより引用しています。
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