[ レビュー ] 仲正昌樹著『ヘーゲルを超えるヘーゲル』〜知的にスリリングで興奮した読書体験であった。〜


 

ある本がきっかけで急にヘーゲルに興味を強く抱き、早速、新書で読めるヘーゲル本、長谷川宏の『新しいヘーゲル (講談社現代新書)』と大ファンである仲正昌樹氏の『ヘーゲルを超えるヘーゲル』を取り寄せた。

仲正昌樹氏の『ヘーゲルを超えるヘーゲル』は、現代思想を絡めた、どっちかというと応用編のようなので、先に長谷川宏氏の『新しいヘーゲル』を読んだ。
そのことが、結果的に本書の理解を大いに助けた。


ヘーゲルを越えるヘーゲル (講談社現代新書)

内容





フーコー、ジジェク、ラカン、アドルノなど…。後世の思想家にヘーゲルはどのように読まれたか。

精神を中心とした「歴史」の発展を描いたヘーゲル。
有名な「主」と「僕」の弁証法、承認論と共同体の議論等を通じて現代思想に与えた影響を探る。
そしてラカン、ハーバマス、アーレントなど現代の思想家のヘーゲル解釈を紹介することで、哲学の根本課題・「人間」と「精神」の基礎である「理性」「自由」「市民社会」「法」「国家」などを体系づけたヘーゲルを読み解く。
本書は現代を生きる我々=人間にとって必要な知性である。

仲正昌樹ーAmazon著者ページ

1963年、広島県生まれ。
東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究博士課程修了(学術博士)。
現在、金沢大学法学類教授。

文学や政治、法、歴史などの領域で、アクチュアリティの高い言論活動を展開している。

著書に『ポスト・モダンの左旋回』(世界書院)、『「不自由」論』『お金に「正しさ」はあるのか』(以上、ちくま新書)、『日本とドイツ 二つの全体主義』(光文社新書)、『集中講義!日本の現代思想』(NHKブックス)、『精神論ぬきの保守主義』『教養としてのゲーテ入門』(以上、新潮選書)、『〈法と自由〉講義――憲法の基本を理解するために』『プラグマティズム入門講義』『ポスト・モダンの左旋回』(以上、作品社)、『今こそアーレントを読み直す』『いまを生きるための思想キーワード』『マックス・ウェーバーを読む』、『ハイデガー哲学入門――『存在と時間』を読む』(以上、講談社現代新書)などがある。

<レビュー>





素晴らしい書物である。仲正昌樹の仕事には尊敬の念しかない。
「ヘーゲルを超えるヘーゲル」とは、ヘーゲルが問題にした課題、ヘーゲルの叙述から引き出されたものを、現代思想家が、どのように問題にしているかを解説したものです。
勿論、ヘーゲルが、どのような内容を書き、どのような問題意識を持ったかも紹介されている。

が、先に長谷川宏氏の『新しいヘーゲル』を読んで、ヘーゲルの全体像を掴んでおく事をおすすめする。
その方が理解が深まる。

残念なのは、引用の出典の明記がない事と、いつも役立つ仲正昌樹氏による読書案内がないことだ。

この本や実際に読み進めているヘーゲルの『歴史哲学講義 (上) (岩波文庫)』から、ヘーゲルは、近代哲学の総決算であると同時に、現代思想の入り口かつ前提である事がわかる。
哲学の総体を理解するためにも、ヘーゲルを読むことを、おすすめする。





いや〜面白かった。

 

(Visited 56 times, 1 visits today)

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください