週刊文春 2010 ミステリーベスト10 海外部門 発表!!


今回、お送りする週刊文春のベスト10の特徴を一言で言えば、素直なエンターテイメント作品が上位に食い込むということでしょうか。
加えて、アンケート回答者が週刊文春に気兼ねしてという事ないでしょうが、どうしても文藝春秋の本のランク・インが目に付きます。
今回、お送りする「週刊文春 2010 ミステリーベスト10 海外部門」でも文春文庫の本が他のランキングよりも若干、多いかなあという印象を持ちます。
それらを留意して、皆さんにもランキングを眺めてもらえればと思います。

それでは、「週刊文春 2010 ミステリーベスト10 海外部門」を発表いたします。



1.ラスト・チャイルド ジョン・ハート ハヤカワ・ミステリ文庫 154点

<ストーリー>
早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞最優秀賞スリラー賞二冠。

少年ジョニーの人生はある事件を境に一変した。優しい両親と瓜二つのふたごの妹アリッサと平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母は薬物に溺れるように……。少年の家族は完全に崩壊した。だが彼はくじけない。ただひたすら家族の再生を信じ、親友と共に妹の行方を探し続ける。

2.ファーシング Ⅰ~Ⅲ ジョー・ウォルトン 創元推理文庫 126点

<ストーリー>
●川出正樹氏推薦――「英国人の血に流れる不屈の闘志。誇りを胸に強大な”内なる敵”に立ち向かう人々を活写した傑作大河娯楽小説」
●法月綸太郎氏推薦――「クリスティからル・カレまで、英国ミステリ最上級の興奮と感動がいま甦る!」

1949 年、副総統ルドルフ・ヘスの飛来を契機に、ナチスと手を結ぶ道を選んだイギリス。和平へとこの国を導いた政治派閥「ファージング・セット」は、国家権力の中枢にあった。派閥の中心人物の邸宅でパーティーが催された翌朝、下院議員の変死体が発見される。捜査にのり出したスコットランドヤードのカーマイケル警部補だが──。傑作歴史改変エンターテインメント三部作、開幕。訳者あとがき=茂木健

3.ロードサイド・クロス ジェフリー・ディーヴァー 文藝春秋 118点





<ストーリー>
美貌の人間嘘発見器、ネットの闇に挑む

その少年をネット上でバッシングした者たちの命が狙われている。尋問の天才ダンス捜査官が狡猾な犯罪計画に挑む。巨匠の最新傑作
嘘を見抜く達人キャサリン・ダンス。「このミス」第5位に選ばれた『スリーピング・ドール』に続き、彼女が予告殺人に挑む。人を轢き殺したとして有名ブログで吊し上げられた少年をバッシングした者が次々に命を狙われる。ダンスは失踪した少年をリアル世界とネットの両面から追う! 犯罪計画の見事さ、結末の驚愕、そしてキャラ小説としての面白さでディーヴァー史上でも屈指の傑作!(NS)

4.愛おしい骨 キャロル・オコンネル 創元推理文庫 95点

<ストーリー>
十七歳の兄と十五歳の弟。二人は森へ行き、戻ってきたのは兄ひとりだった。二十年ぶりに帰郷したオーレンを迎えたのは、時が止まったかのように偏執的に保たれた家。何者かが玄関先に、死んだ弟の骨をひとつひとつ置いてゆく。一見変わりなく元気そうな父は眠りのなかで歩き、死んだ母と会話している。何が起きているのか。次第に明らかになる町の人々の秘められた顔。迫力のストーリーテリングと卓越した人物造形。著者渾身の大作。解説=川出正樹

5.音もなく少女は ボストン・テラン 文春文庫 90点

<ストーリー>
「このミス」第1位の天才が放つ哀切の傑作

運命を切り開くには銃をとるしかない。荒んだ街に全てを奪われ、耳の聞こえぬ少女は心を決めた──悲痛きわまる慟哭の傑作
貧困家庭に生まれた耳の聴こえない娘イヴ。暴君のような父親のもとでの生活から彼女を救ったのは孤高の女フラン。だが運命は非情で……。いや、本書の美点はあらすじでは伝わらない。ここにあるのは悲しみと不運に甘んじることをよしとせぬ女たちの凛々しい姿だ。静かに、熱く、大いなる感動をもたらす傑作。 解説・北上次郎

6.沼地の記憶 トマス・H・クック 文春文庫 77点

<ストーリー>
「記憶シリーズ」の哀切、再び!

悪名高き殺人鬼を父に持つ教え子のために、過去の事件を調査しはじめた教師がたどりついたのは、あまりに痛ましい結末だった





教え子エディが悪名高き殺人犯の息子だと知ったとき、悲劇の種はまかれたのだ。若き高校教師だった私はエディとともに、問題の殺人を調査しはじめた。それが痛ましい悲劇をもたらすとは夢にも思わずに。名匠が送り出した犯罪文学の新たなる傑作。あまりに悲しく、読む者の心を震わせる。巻末にクックへのインタビューを収録。

7.エアーズ家の没落 サラ・ウォーターズ 創元推理文庫 76点

<ストーリー>
かつて隆盛を極めながらも、第二次世界大戦終了後まもない今日では多くのものを失い、広壮なハンドレッズ領主館に閉じこもって暮らすエアーズ家の人々。かねてから彼らと屋敷に憧憬を抱いていたファラデー医師は、往診をきっかけに知遇を得、次第に親交を深めていく。その一方、続発する小さな“異変”が、館を不穏な空気で満たしていき、人々の心に不安を植えつけていく……。たくらみに満ちた、ウォーターズ文学の最新傑作登場。

8.ノンストップ! サイモン・カーニック 文春文庫 71点

<ストーリー>
開巻16行目で物語はフルスピードに達する!

謎の勢力に突如追われはじめた平凡な男。走れ、走れ、走れ、生き延びるために! その速度、ディーヴァー超えの全力疾走サスペンス
電話の向こうで親友が殺された。死に際に僕の住所を殺人者に告げて。その瞬間から僕は謎の集団に追われはじめた。逃げろ! だが妻はオフィスに血痕を残して消え、警察は無実の殺人で僕を追う。走れ、逃げろ、妻子を救え! 平凡な営業マンの決死の疾走24時間。イギリスで売上40万部、サスペンス史上最速の体感速度を体験せよ。

9.フランキー・マシーンの冬 ドン・ウィンズロウ 角川文庫 70点

<ストーリー>
2009年「このミス」1位の『犬の力』に続く、ウィンズロウの最新作!

かつてその見事な手際から”フランキー・マシーン”と呼ばれた伝説の殺し屋フランク・マキアーノ。サンディエゴで堅気として平和な日々を送っていた彼が嵌められた罠とは--。

10.卵をめぐる祖父の戦争 デイヴィッド・ベニオフ 早川書房 64点





<ストーリー>
全米30万部のベストセラーを記録! 戦争の愚かさと、逆境に抗ってたくましく生きる若者たちの友情と冒険を描く傑作歴史エンタテインメントの大傑作

「ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」作家のデイヴィッドは、祖父のレフが戦時下に体験した冒険を取材していた。ときは一九四二年、十七歳の祖父はナチスドイツ包囲下のレニングラードに暮らしていた。軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された彼は、饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索に従事することに。だが、この飢餓の最中、一体どこに卵なんて?

各ストーリーは、各出版社のHPより引用しています。
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