後半がなあ、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」、リリー・フランキー


今年の本屋大賞のリリー・フランキーさんの泣けるという噂の「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」を読んでみた。
本が好き・・・ | 本屋大賞 2006発表!~簡単な紹介~

よく知らないのですが、最後のリリー・フランキーさんの略歴を見ると、どうも自伝的色彩が濃い作品のようだ。

ボクとその母親オカンと戸籍だけで繋がっている父親オトンをめぐる、ボクが少年時代からの物語である。

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
リリー・フランキー
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僕は、ボクの少年時代の話には、感傷的になった。
リリー・フランキーさんは、僕より数年、歳が上のようだったが、僕の少年時代に流行ったものなどが同じであったため、僕も思わず、自分の少年時代を感傷的に思い出したりした。

中学の頃には、あんなことがあったなあ、あんな奴がいたけど、そいつは、今は何してるんだろうと。

今、映画「ALWYAS 三丁目の夕日」がきっかけで、ちょっとした昭和ブームだ。
「ALWYAS 三丁目の夕日」の時代は、東京タワーが建つころだから、時代が高度成長に入る頃なのだろうか。
映画を観ていない僕には、詳しく解りませんが。

リリー・フランキーさんの生まれ育った場所は、福岡で炭鉱が下火になりつつある時代らしいが、僕は、秀吉が兵糧攻めしたことで有名な三木城のある三木市で育った。
三木城主の別所長治が自決したことで、秀吉の計らいで、租税がかけられず、そのため金物産業が盛んになった場所だ。
今でも、テレビで職人が作った包丁などがテレビで取り上げられたりもする。

僕は、この三木市で小学3年生から住んでいる。
三木市といっても、僕が住んでいるところは、山を切り開いた新興住宅地で、昔から三木に住んでいた人はいません。
皆、神戸や京阪神、大阪から一戸建てを持つために移り住んできた人たちだ。

そういう僕も、大阪、京阪神を経て移り住んできた一人だ。

僕の家からバイクで神戸市には、5分も掛からない。
中心街である三ノ宮には、電車で1時間くらい、掛かるが。

今でこそ、住宅でいっぱいだが、僕が移り住んできた20数年前は、住宅もほとんどなく、奇跡的に生協(コープ)があった。
山や田んぼ、ため池、空き地がいっぱいあった。

僕は、よく勉強し、よく遊ぶ子供だった。
ため池でフナ釣りをしたり、空き地で基地合戦や草野球をした。
山には、クワガタがいた。
ミヤマクワガタなんて、いくらでも取れたが、ノコギリクワガタやカブトムシを取った奴は、英雄だった。
みんな、羨望のまなざしで見ていた。

友達も皆、もともと神戸や大阪にいた奴だったので、どこか都会的で、それも僕には、心地よかった。





そんな友達や場所で、豊な少年時代を過ごせたのは、僕の誇りで、本当に良かったと思ってる。

昼間、ほとんど家にはいない僕であったが、僕にも僕なりの母親との思い出がある。

今では、山は新たに切りひかれ、全部、住宅や道路に変わってしまった。
コンビニが沢山ある便利な街にもなった。

そして、僕は、あれほど好きだった魚釣りにも、行こうとは思わなくなった。

こんなことを思い出させてくれたリリー・フランキーさん、ありがとう。

しかしながら、後半がいただけない。
文章を含め、あまりにも感傷的すぎるのだ。

僕は、オカンに美味しい料理を振舞われたボクの友達でもボクの親戚でもない。
そこまで、オカンを大事に思うボクに感情移入できないし、共感も持てなかった。

この「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」は、リリー・フランキーさんの処女作である。
リリー・フランキーさんが本を出すのがこれ1冊なのか、これからも本を書き続けるのかはどうかは知らない。

これからも本を出すおつもりなら、来たらいつでも、「若い人は、いつもお腹がすいているもの」と言って、手作りの美味しい料理を振舞うオカンのことをボクの友人が、いかにオカンのことを大事に思ってるのか、もっと描写して欲しいし、オカンのことを大切に思うボクの気持ちを、もっと共感できる出来事とか文章と描写がほしい。

このままだと、ボクの日記とまでは言いませんが、ボクの友達やボクの親戚のために書かれた非常に個人的な本と言えなくもありません。

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