村上春樹『1Q84』book1を読み終えての感想


 

100万部以上、売れ今や社会的ブームといえるような話題を提供している村上春樹氏の『1Q84』ですが、先ほど読み終えることが出来ました。
book1の導入部は比較的、引き込まれやすかったのですが、book1後半からbook2の前半部にかけての乱交パーティーも含めた性描写が延々と続くところは、非常に読みづらく、読書の進行も滞り気味でしたが、book2の前半を過ぎたら辺、物語が動き出すと先を知りたくて堪らず、1日で一気に読み終わりました。

読後感は、重要シーンがありありと目に浮かび、2人の主人公・青豆と天吾の恋愛体験を彼らの親しい者として、ごく近くで目撃したような僕の読書遍歴にもかつてないような読書“体験”を得ました。

どんなに感動したといっても、心は動かされるけれども、ここまで頭の中で映像がありありと現れたのは、僕にとって非常に珍しい読書経験でした。

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starもし続編が出ないとしたら、生殺しもいいとこなんだろうなあ
star同じ時代の別の世界
starただ、純粋に面白い物語として

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『1Q84』に登場する2人の主人公
青豆
性的虐待を加える男達を別の世界に送り込む女性。渋滞する首都高を非常階段で降りた辺りから1Q84年の世界に降り立つ?
川奈天吾
ふかえりが書いたとされる摩訶不思議な物語『空気さなぎ』に手を加え、のっぴきならない状況へと追い込まれる。

2人の主人公を取り囲む人々
ふかえり 『空気さなぎ』の作者、『空気さなぎ』は川奈天吾に手を加えられた後、発表されベストセラーとなる
大塚環(たまき) 青豆の親友、“生まれながらの被害者”
あゆみ 青豆の友人(警官)
小松 天吾に『空気さなぎ』に手を加えさせ、天吾をのっぴきならない状況へと追いこまさせる。
老婦人 性的虐待を受けた女性をかくまい、その性的虐待を加えた男性に青豆を送り込む。
つばさ 老婦人の下に逃げ込んだ大塚環(たまき)と同じく“生まれながらの被害者”?

物語に登場する集団
宗教法人 「さきがけ」、その「さきがけ」から派生した武闘派集団「あけぼの」
ビッグ・ブラザー(ジョージ・オーウェル著『一九八四年』に登場)⇔ リトル・ピープル(『1Q84』に登場)

物語のキーになる“ことば”
二つの月 ディスレクシア 数学 パラレル・ワールド 猫 性的暴力





1Q84』の物語形式
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』と同様に、青豆の章と天吾の章が交互に書かれている。
奇数章が青豆の章で偶数章が天吾の章となっている。

book1を読み終えて
やたら<性>が前面に出てくるなあと印象を持ち、物語が進行しないので読み進めるのに難儀いたしました。
また、第1章から青豆が警察官の制服と拳銃が新しくなった事にこだわっているのが気に掛かりました。
三人称で物語るという形式を村上春樹氏は初めてとった(それまでは「僕」ないし「私」という1人称を用いていた)のですが、この物語る形式を変えただけで読んでいて本当に、この『1Q84』という物語は村上春樹が書いたの?と思えるほど、印象が変わったように思えました。
それから、青豆の親友の大塚環(たまき)が“生まれながらの被害者”として登場するのですが、何故に“村上春樹”が“文学”の世界で“生まれながらの被害者”という一面的にしか見ない見方を、読者に与えるのかが疑問に持ちつつ『1Q84』book1を閉じた。
以上が私の率直な感想です。

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  3. 「1Q84 BOOK 1」村上春樹

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