第140回芥川賞が、15日、発表されました。
不況による派遣切りや理由の見えない殺人事件など、個人や命が軽んじられる過酷な現実とさまざまな形で向き合う文学の姿を見せていた。
芥川賞選考委員の宮本輝さんによれば、今回の候補作について、選考会でこんな見方があった。
ここ数年、そこそこの生活を送る中で起こるドラマを描くのが定番になっていたが、今回、いい会社にも就職していないギリギリの生活をしている人たちを世の中に提示しようとする傾向がはっきりと出てきたのではないか、というものだ。
その中で津村記久子さんの「ポトスライムの舟」が受賞に決まった。
29歳の契約社員が主人公。NGO主催の世界一周クルージングの代金が年収とほぼ同じと知り、同額をためようと奮起する。夫と離婚の危機に陥った友人が自立するエピソードなど、大学時代の仲間たちとの関係を織り込みながら、女性たちが低収入という現実の中で、人生に向き合うさまをユーモアを交えて描いている。
選考委員の宮本さんは「劇的なドラマが起こるわけでもないが、つつましい生活をしている女性たちは、ちょっとしたいいことがあれば幸福を感じ、ちょっとしたいやなことで不幸を感じる。ささいな縁によって動かされている女性たちの人生が、てらいのない文章でよく書けている」と評した。
その上で「おおかたの日本人は今、よるべない状況に置かれている。私たちの人生において普遍性を持つ作品ではないか」と語った。
asahi.comより。
ポトスライムの舟 | |
津村 記久子
講談社 2009-02-05 |
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