このミステリーがすごい!2008年版ベスト10 国内編 発表!!

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皆さん、早く知りたいでしょうから、とりあえず、『このミステリがすごい2008年版』の国内編ベスト10を知らせしておきます。

僕のこの1年は、ヘルニア、顎関節症と大変な1年でした。
この間、読んだ本も幾つかあるのですが、全くブログを更新することが出来ませんでした。

取り合えず、ベスト1の佐々木譲『警官の血』
は、面白そうだったので購入しました。
レビューが書ければいいなあと考えています。
 

皆さんの1年はいかがでしたでしょうか?

来年は、皆さんも含めて良き1年にしたいですネ!
解説等は、後ほど更新するつもりでいます。
それでは。


1.『警官の血』 佐々木譲 点数:180

警官の血 上巻
警官の血 上巻
佐々木 譲

三世代に亘る警官一家の苦悩と矜持を描ききった警察大河小説
<ストーリー>
帝銀事件が世間を騒がせていた昭和二十三年、安城政治は警官となり、上野警察署に配属。
上野で発生した男娼殺害事件と国鉄職員殺害事件に関連があるらしいと気づいたが、勤務する天王寺駐在所近くの5重塔が炎上した夜、謎の転落死を遂げた。

昭和四十二年、清二の息子民雄は、持ち場放棄の汚名を着せられた父の名誉を挽回しようと警察官の道を選んだ。
父親同様制服警官になることを望んでいた彼だったが、北海道大学の過激派への潜入捜査を命じられ、その結果、神経を病む。
念願の駐在所勤務となった彼は、父の死の真相をつかみかけた矢先、悲運の最期を遂げる。

そして、民雄の息子・和也は安城家で人目の警官となる。
彼が、ついにたどり着いた祖父と父に隠されていた衝撃的な真実とは?
三代に亘る警官一家の生き方を通して、戦後から現在に至る日本の歴史を畢生の大作。
このミスでは、スチュワート・ウッズの『警察署長』にインスパイアされた傑作としています。

佐々木譲氏が好きで影響を受けた本・映画
スチュワート・ウッズの名作『警察署長 (ハヤカワ文庫NV)
シューヴァル&ヴァールー 『笑う警官 (角川文庫 赤 520-2)
イヤー・オブ・ザ・ドラゴン

僕のレビューは、コチラ
ミステリーが好き・・・ | 「このミステリーがすごい」の1位に輝いた『警官の血』、読了、感想など

2.『赤朽葉家の伝説』 桜庭一樹 点数:179

赤朽葉家の伝説
赤朽葉家の伝説
桜庭 一樹

女系の旧家三代の戦後昭和史の軌跡をエンタテイメント手法を駆使して書かれた第六十回日本推理作家協会賞長編賞受賞作

<ストーリー>
第二次大戦終戦後間もなく”辺境の人”の娘として生まれた万葉は鳥取県西部の紅緑村に置き去りにされ、以来養父母の元で育つ。
万葉は小さい頃から千里眼を発揮していたが、やがて旧家赤朽葉家の女当主タツに見初められ、二十歳の時に赤葉家に嫁ぐことになる。

一九六四年夏、万葉は長男の泪を出産するが、そのとき息子が若くして死ぬこと幻視してしまう。
<千里眼奥様>の祖母・万葉、そして暴走族から売れっ子漫画家になった母・毛毬。
数奇な人生を送った二代の女性の人生を語るのが「自分には、語るべき新しい物語は何もない」と卑下する毛毬の娘・瞳子。
瞳子は、万葉の最期を看取ったとき、万葉が漏らした謎めいた一言に囚われていく。

昭和戦後史に沿いながら、女系家族三代の約50年にわたる愛憎劇が語られる。

3.『女王国の城』 有栖川有栖 点数:178

女王国の城 (創元クライム・クラブ)
女王国の城 (創元クライム・クラブ)
有栖川 有栖

『双頭の悪魔』から15年、「江神シリーズ」の最新作がついに登場
<ストーリー>

就職活動もしないままに姿を消した英都大学推理小説研究会部長・江神二郎。
彼を追った有栖ら4人の後輩が辿り着いた先は、急成長中の宗教団体<人類協会>の本部がある木曾山中の神倉地区だった。
神倉地区の住民の9割が教団関係者。

教団側は施設内で瞑想中という江神と有栖らをなかなか会わせようとしなかった。
そんな折、同宿の客から、彼が神倉の駐在だった頃に起きた密室の変死事件の話を聞く。
やがて有栖らはようやく教団内部に招かれ、江神と再会を果たすが、教団員が絞殺されていた現場に行きあわせてしまう。

教団側は、有栖ら7人の見学者を施設内に軟禁してしまう。
一行は脱出を試みながら事件を推理するが、施設内ではさらなる殺人が起きていく・・・

ロジックを駆使してたたみ掛けるように容疑者を絞り込んでいく解決シーンは圧巻とこのミス。

4.果断 今野敏 点数:124

果断―隠蔽捜査2
果断―隠蔽捜査2
今野 敏

キャリアとノンキャリア-人質事件であらわとなる警察内部の対立
<ストーリー>

警察庁キャリアだった竜崎伸也は息子の不祥事から大森署の署長に左遷されられた。
そんな折、大森署館内で拳銃を所持した強盗犯による立てこもり事件が発生。
現場では、警視庁捜査一課特殊班SITと警備部が組織する突入部隊SATの主導権争いが起きていた。

やがて銃声を耳にした竜崎は、SATに突入を下命、銃撃戦の末犯人は射殺、人質は保護された。

事件は無事解決したかに見えたが、マスコミによる思わぬ報道によって竜崎は窮地に立たされるはめになった。

一旦、解決したかに見えた事件がさらに新展開を見せるというミステリー的要素が色濃くなっている。
<STシリーズ>、<東京ベイエリア分署シリーズ>と今野敏が今日の警察小説の隆盛の一翼を担っているとこのミス。

本作に興味を持たれた方へ
前作『隠蔽捜査』もどうぞ!

5.首無の如き祟るもの 三津田信三

首無の如き祟るもの
首無の如き祟るもの
三津田 信三

土俗的な素材を題材にホラー小説と本格ミステリを融合させた力作
<ストーリー>

奥多摩媛首(ひめかみ)村の旧家・秘守(ひがみ)一族には古来より伝わる<婚舎の集い>という儀式があった。
当主の長男が二十三歳になると、三人の花嫁候補から一人を選ぶという秘儀である。
だが儀式の最中、候補の一人が首なし死体で発見され、秘守一族の筆頭である一守家の長男・長寿郎が姿をくらましてしまう。
一守家のに成りかわり跡目を狙おうと、画策を試みる二守家と三守家。

欲深い人間たちをあざ笑うかのように、第二、第三の首なし殺人事件が発生する。
古来より秘守家に祟る淡首(あおくび)様の怨霊の仕業なのだろうか。

『厭魅の如き憑くもの』『凶鳥の如き忌むもの』に続く、放浪の怪奇幻想作家・刀城言耶(とうじょうげんや)が探偵を務めるシリーズの3作目。
横溝正史が薄味に感じられるほど、土俗的な味付けが濃いとこのミス。

6.離れた家 山沢晴雄 点数:109

離れた家―山沢晴雄傑作集 日下三蔵セレクション
離れた家―山沢晴雄傑作集 日下三蔵セレクション
山沢 晴雄




トリックとロジックが冴えわたる計算されつくした本格ミステリー
<概説>

表題作の『離れた家』は、分単位の緻密なアリバイで構築された不可能犯罪ものの中篇。
一部にはレギュラーキャラクターである私立探偵・砧順之介が登場する四編を。
二部にはノンシリーズの六編が収録されている。
そして三部には傑作『離れた家』を配置している。

山沢晴雄は、大阪市水道局に勤務しながら、1951年、雑誌「宝石」の懸賞小説に応募し、掲載されたのがキャリアの始まりである。
執筆活動の中心は、50年代だが、その後70年代に『幻影城』、90年代に「本格推理」に新作を投稿している。
版元は、人文・自然科学関連中心の書籍を出版している日本評論社。

7.サクリファイス 近藤史恵 点数:104

サクリファイス
サクリファイス
近藤 史恵

自転車ロードレースの世界をモチーフにした青春ミステリーの傑作
<ストーリー>

目立つ事の重圧に耐え切れず、陸上競技を辞めた白石誓(しらいしちか)が見出したのは自転車ロードレースの世界だった。
プロチームに所属した誓は徐々に実力を発揮し、ついに国内最大級のレース、ツール・ド・ジャポンのメンバーに選ばれる。
だが彼の役割は、チームのエースである石尾豪を勝たせるためのアシスト役だった。

ある日、誓にも石尾と同様に総合優勝のチャンスが巡ってきた。
だが、誓は命じられるまま、自分の自転車の車輪とパンクした石尾の車輪と交換するのだった。

そんな誓に強豪のスペインチームが興味を持つ。
その頃、誓は石尾の黒い噂を聞く。
エースの座を脅かす若手が現れると潰しにかかるというのだ。
石尾が絡んだレース中の事故で、若手選手が再起不能の怪我を負ったという。

誓が不安な気持ちで向かった初の海外レースで悲劇が起こる。

一人のエースのために戦うロードレースという特殊な競技の本質と犠牲という作品のテーマが不可分に結びついた作品。

8.楽園(上下) 宮部みゆき 点数:79

楽園 上 (1)
楽園 上 (1)
宮部 みゆき

前畑滋子が挑む待望の『模倣犯』続編!
<ストーリー>

『模倣犯』事件から9年後、あのフリーライター前畑滋子は、知人から紹介された荻谷敏子から奇妙な話を聞く。
彼女の事故で死んだ息子・等が未来の事件現場を予知するような絵を残していたというのだ。
その絵には屋根に風見鶏のついた絵が描かれていた。
その家は一月前に家事で焼失していた。そして焼け跡から少女の遺体が発見されていた。

敏子に等のほかの絵を見せてもらうが、その中に『模倣犯』事件の現場を描いたらしい絵を発見。
前畑滋子は過去を払拭するためにも調査を進める。
事件の背後に、意外な事情が隠されていた事が明らかになっていく。

前作とは一転、SF的な趣向を生かし、埋もれた犯罪を市井の人間ドラマと絡めて浮き彫りにしてみせた、著者・宮部みゆきの18番の現代ミステリー。
宮部みゆきが実際に見た夢をモチーフにしたという作品。

9.夕陽はかえる 霞流一 点数:76

夕陽はかえる (ハヤカワ・ミステリワールド) (ハヤカワ・ミステリワールド) (ハヤカワ・ミステリワールド)
夕陽はかえる
霞 流一

派手でおバカなガジェットの中に本格ミステリーの精髄が潜む
<ストーリー>

プロの暗殺組織<影(えい)ジェンシー>から仕事を請け負う一匹狼の殺し屋たち、それが<影ジェント>だ。
その<影ジェント>の一人、<青い雷光のアオガエル>こと宮大工の戸崎が、レリーフの角に串刺しになって発見された。
その場所は、密室状態の現場だった。

<ジョーカーの笑うオペ>こと医者の瀬見塚は戸崎の息子から父親の死の真相を探るように依頼される。

一方、戸崎の死後、彼の後釜を狙って、<影ジェント>の間で殺し屋同士の闘いである<入殺>が始まろうとしていた。
そんな折、<影ジェント>たちが顔を合わせた場所で、再び密室殺人が起きる。

10.X橋付近 高城高 点数:71
注)出版社がマイナーなためかAmazonでも扱っておりませんでした。

日本のハードボイルドの嚆矢となった幻の作家の待望久しい作品集!
<著者・高城高について>

高城高が「宝石」の短編懸賞に応募し、第一席入選を果たした作品が、タイトルにもなっている『X橋付近』。当時、学生であった高城高は、やがて大薮春彦、河野典生とともにハードボイルド三羽烏と呼ばれるようになる。

北海道新聞の記者となりながらも作品を発表したが、社内の空気もあり、著作は、昭和30年代に2冊出版されただけで、まさに幻の作家となった。

なお高城高は執筆活動を再開したという。

<『X橋付近』の内容>
敗戦間もない仙台が舞台。
大学生の私は、入院中に同室だった松川に、妹の安否を知らせてほしいと頼まれる。
妹というのは嘘で、女は松川のかつての恋人だった。
女の自宅を訪れて私が見たものは、拳銃で射殺された女の死体だった。

ハメットの硬質とチャンドラーの叙情を併せ持つ文体と評されています。

10.インシテミル 米澤穂信 点数:71

インシテミル
インシテミル
米澤 穂信

現実離れした設定に登場人物、連続殺人事件・・・・ミステリーに淫した問題作
<ストーリー>

この『インシテミル』はこれまでの青春ミステリーとはかなり趣が違った作品。

女にモテるには車がいる、車を買うには金がいる--そんな理由で割のいいバイトを探していた大学生・結城理久彦は、コンビニで知り合った須和名和子から、バイト探しに関する相談を持ち掛けられた。
彼らは、情報誌で時給十一万二千円という破格なしごとを見つける。

外部から隔離された状態で、ある人文科学的実験の被験者となる仕事だった。
応募した彼らに待っていた仕事とは、七日間、1分1秒の例外もなく観察されるというもので、どんな理由があっても途中退場は許されないという。

そして実験施設「暗鬼館」に入って、彼らは実験の本当の意図を知らされる。
人を殺したり殺されたりした場合、より多くの報酬を得られるというのだ。
攻して殺人ゲームの幕が開く。

米澤穂信は、4年連続のランキング入り。

*点数について
アンケート回答者が選出したベスト6について、1位=10点、2位=9点・・・・で集計したもの

*対象作品について
2006年11月から2007年10月の期間内に発行された広義のミステリー作品を対象。文庫化作品は、集計から除外。

ベスト10以下は、本書『このミステリーがすごい! 2008年版』をご覧ください

総評
『このミステリーがすごい! 2008年版』から抜粋。
創刊以来、20年。今期ランキング入りした作家のうち、20年前から現役だったのはわずか7人。
今期は、はっきりとした二つの軸が現れた。警察小説と本格ミステリー。
横山秀夫が登場以来、警察小説の枠組みが広がったことは間違いない。
今期も佐々木譲、今野敏、黒川博行の三作品が揃い踏みしている。

一方の本格ミステリーも盛況。
特に今期は有栖川有栖と柄刀一の超大作がランクインしたのが目に引く。
さらに三津田、山沢、霞という個性豊かな面々を見れば、本格ミステリーシーンの多様性が読み取れよう。

さらに、今期は1位から3位までが1点差という大激戦。
今年は、特に読書欲をそそるメンバーがそろった。

その他、本書には、ベスト1に輝いた佐々木譲氏のインタビュー記事、人気作家の今年の予定などを伝える「私の隠し玉」、『チーム・バチスタの栄光』の海堂尊の書き下ろし小説、おなじみの「このミス 座談会」、アンケート回答の詳細、第6回『このミス』大賞受賞作品が収録されています。

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