「町長選挙」奥田英朗の紹介

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本書は、直木賞受賞作「空中ブランコ」と同じく伊良部総合病院の御曹司で、なんだか幼稚でいかがわしい精神科医、とにかくブドウ糖の注射をしたがる伊良部医師のおかしな診察(漫才)のシリーズです。

町長選挙
町長選挙
奥田 英朗
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本書は、計四編からなり、うち三編は、世間を騒がしていた、または、いる、どこか不自然なあの人たちが主人公です。

第一編「オーナー」の主人公は、あのプロ野球1リーグ制で一躍、注目の的になった「ナベマン」。

普段は、強気の「ナベマン」ですが、最初、寝る前の暗闇が恐かっただけですが、だんだん、群がる記者たちのフラッシュにより、失神しそうになったり、部下の紹介で日本医師会の理事の伊良部の御曹司、伊良部神経科医に見てもらう羽目に。

ところが、この伊良部医師、「ナベマン」に子供みたいな口で話すわ、無理やり注射するわです。
その子供みたいな伊良部医師の横には、色気たっぷりのパンクバントをやっているマユミが

第二編「アンポンマン」の主人公は、某球団買収、某テレビ局買収で世間を騒がし、逮捕されるいたったあの超有名IT企業の元社長「アンポンマン」が主人公です。

世間にチヤホヤされることが癖になりそうな「アンポンマン」安保貴明は、ある日、日頃、パソコンばかり触っているせいか、「ひらがな」がじょじょに書けなくなって来たり、簡単な挨拶の言葉が出てこなくなってくる。

心配した美人秘書のススメで、伊良部医師の診察を受けることになる。
そこで例のごとく無理やり注射を打たれてしまう。
そこで、伊良部医師に脳内合理化による「若年性アルツハイマー」と診断されるが、安保貴明は、平仮名なんか「クレジットカードのサインさえできればいい。」、後は無駄だと意に介さない。

そして、伊良部医師に無理やり幼稚園に連れて行かれ、「アンポンマン・カルタ」をやらされるはめに。
アンポンマンは、そこで一枚もカルタを取れず、幼稚園児にバカにされてしまう・・・

第三編「カリスマ稼業」の主人公は、いまや若いこの憧れの的、自然体を売り物にしている、某歌劇団出身、とても中年には見えないカリスマ女優、白木カオル。

急に自分にスポットライトが当たった白木カオルは、ちょっとしたしわにも敏感で、売りの自然体のために、周りの目と勧めがあると、ついつい甘いものや脂肪分の多いものを食べてしまう。

しかし、その後が大変だ。カロリーを消費させるため、人前で奇異に見られてもついついエクササイズしてしまう。

心配したカオルの愚痴も我儘も受け止めてくれる敏腕マネージャー光代の勧めで伊良部医師の診察を受けることになる。
伊良部医師には、「一度、太ってみたら。」と簡単に言われるが・・・

第四編「町長選挙」の舞台は、東京でも離れ小島で、4年に一度、現町長と元町長の現ナマも飛び交う熾烈な一騎打ちの町長選挙が行われる人口約二千五百人の千寿島。




主人公は、野心はないが良心はあるいたって平凡な公務員、宮崎良平。
都庁に勤務していたが、離島研修で2年の間、千寿島に住むことになったが、いよいよ町長選挙が始まり、同じ土建業を営む小倉現町長陣営と元町長の八木陣営に、態度をはっきりさせろと、それぞれから成り行き上、敬老会に顔が利く宮崎良平に敬老会の票のとりまとめを頼まれ、無理やり、現金を受け取らされてしまう。

この千寿島の人々は、ほとんど小倉陣営のものか八木陣営のものかに色分けされ、負けた陣営は、その後の4年間、無残な冷や飯を食らわされしまう。
宮崎良平は、各候補の政策をきっちり聞いてから判断するというのだが・・・

そこに、2ヶ月間の派遣医師として伊良部医師がやってくる。
気前のいい、子供とすぐに打ち解る子供みたいな伊良部医師は、すぐ老人の人気者になり、診療所は老人たちで一杯になる。
そんな伊良部医師のことを、親父が日本医師会の理事をやり、別に社会福祉法人を持っており、過疎地に特養ホームを造っている事を聞きつけた小倉、八木両陣営は、公約に敬老会の票を期待して特養ホーム建設を入れたいがばっかりに、接待を繰り返し、顧問料として現ナマを手渡し、演説会に伊良部医師を連れ出そうとするが・・・

伊良部医師と仲のいい宮崎良平から、それぞれ同じ狙いで現金を聞き出した各陣営は、さらにお金を吊り上げ、伊良部医師も子供みたいに、お金の高い方につこうかなあとのんきなことを言っているので、ますます現ナマの相場は上がるばかり。

両陣営にはさまれて胃を壊し、伊良部医師に、自律神経失調症や情緒不安定など勝手なことを言われていた宮崎良平だが、自分が関係なくなると、すっかり病気は良くなると、逆に、自分のお小遣いとしては多すぎる額を目にして、伊良部医師が今度は病気になってしまう・・・

あらすじがすらすら出てくるように、大変読みやすく、難しい事を考えずに伊良部医師のまるで漫才みたいな受け答えを素直に楽しめました。
同じ伊良部シリーズの「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」も是非読みたいと思いました。

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  1. 『空中ブランコ』奥田英朗/文藝春秋

    『イン・ザ・プール』で一躍有名となったトンデモ精神科医・伊良部一郎…いやいや、奥田英朗の話題作。…話題作はどうしてこうも薄っぺらなのか。人間不信のサーカス団員、尖端恐怖のヤクザ、ノーコン症の野球選手、強迫症の女作家…が登場する。伊良部初体験は結構好

  2. 難しい事、考えずに、時間つぶしだと思えば楽しめるのでは?
    よっか、最近、記事の文章が長くなって困ってるんだけど・・・:;

  3. 記事の通りですが、愉しくは読めるのですが一冊丸々だと退屈になるんですよ。一かじりなら笑ってもいられるんですが…酷評しました(笑

    長くなるとは? まとまらないってことですか?

  4. 退屈かなぁ?僕、スラスラ読んだよ、半日も掛からなかった。
    でも、この本について論じよとすると難しいね^^;
    ストレス溜まったら、シリーズの他の本も読もうと思ってる。

    一応、まだアフィリエイトにかけてるから、一応、感想だけじゃなくて紹介しようとすると長くなります。
    まあ、僕はメールでも文章、長いんだけどね^^;

    この間なんか、1週間に3冊、売れたよ^^
    感謝、感謝。額にすると数百円の世界だけどね。

  5. …たまげたもんだ!
    私も紹介ですよ~最近酷評増えたけど(笑 こんな本もあるのかぁと知る、という事をお手伝いできたならそれで嬉しいです。
    訪問ありがとうございます! いまコメント考え中

  6. 読書:町長選挙(奥田 英朗)

    町長選挙(奥田 英朗)「いやだよーん」表題作の町長選挙はめちゃくちゃで一番面白かったです。でも本作の中では一番治療してないや。「イン・ザ・プール」は普通のヒト、「空中ブランコ」はやや特殊な職業、そして本作は有名人がモデルになってます。Amazo

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